単一のLLMから、組織全体を理解する
「4層の自律的インテリジェンス基盤」
へ
AIエージェントが現場で失敗する最大の理由は「文脈(コンテキスト)の欠落」です。 Microsoft IQ は、日々の業務活動・企業データ・組織の公式ナレッジ・世界の最新動向を1つの再利用可能な基盤として統合します。
個別実装による分断と不整合
エージェントごとに独自のRAGやAPI結合を構築
- • 定義のブレ: 「顧客」「売上」の定義がエージェントごとに食い違う
- • サイロ化: M365チャットでの決定事項が業務データ分析に反映されない
- • セキュリティ脆弱性: アクセス権限やガバナンスがエージェント毎にバラバラ
共有・再利用可能な4層の知能基盤
1度の接続・定義であらゆるエージェントが継承
- • 一貫した意味論 (Ontology): 全エージェントが同じ組織用語・ルールで推論
- • 多次元コンテキスト: 人のやりとり・基幹データ・規則・世のニュースを横断
- • 堅牢なガバナンス: Entra ID & Purview 感度ラベルを継承し最小権限を自動遵守
Microsoft IQ を構成する 4 つの柱
エージェントが回答・行動する際、問いの性質に応じて最適な層のコンテキストが組み合わされます。
Work IQ
「誰が関わり、どう議論され、何が実行されたか」
Fabric IQ
「事業の現在地は何か?エンティティとルールの真実」
Foundry IQ
「組織の公式ガイドライン・規約・手順はどう定めているか」
Web IQ
「世界で今何が起きているか?最新の競合・市況・規制」
エージェント実行時のオーケストレーション
リクエスト受領からコンテキスト分解・合成、そして安全なアクション実行までの統合パイプライン。
要求の流入 (Ingress)
Copilot Studio / Foundry / M365 Copilot / Webhook
認証・境界検証
Microsoft Entra ID による本人・エージェント認証
IQ層クエリ分散
必要なコンテキストを判定し並列呼び出し
推論と合成
Foundry IQ が引用元付き証拠を構造化してLLMへ
統治された行動実行
Human-in-the-Loop承認 または Work IQ API自動実行
実践シナリオ:サプライチェーン危機対応シミュレータ
「主要部品工場の突発的操業停止」に対して、4つのIQがどのようにリアルタイム連携して意思決定・実行するかを体験してください。
外部世界のファクト
自社データ・在庫影響
契約・規約・代替方針
現場行動・関係者招集
ステップボタンをクリックすると、各IQが自律的かつ協調的に情報を補完し合うプロセスがアニメーションで進行します。
従来技術 vs Microsoft IQ の機能マッピング
Microsoft IQ は既存の技術を置き換えるのではなく、エージェントが使いやすい階層に昇華・統合します。
| IQ レイヤー | 基盤となる既存技術 | これまでの制約 (Before) | IQによるブレークスルー (After) | エージェント向け提供形態 |
|---|---|---|---|---|
| Work IQ | Microsoft Graph, Dataverse | メールやファイルの raw API 取得に留まり、誰がキーマンで何が決まったかという「文脈」が読めない | 短期/長期の業務メモリ、関係性グラフ、M365直下での安全な自動アクション実行 | MCP, A2A, REST APIs |
| Fabric IQ | Power BI Semantic Models, OneLake | テーブルや結合クエリのスキーマを知る必要があり、AIが業務エンティティ(顧客・在庫)を誤読 | オントロジー(ビジネス概念と言語の共通化)、運用エージェントによるリアルタイム自律検知 | Fabric Data Agents |
| Foundry IQ | Azure AI Search, 自前RAG | アプリ毎にチャンキング・埋め込み・パイプラインを再発明し、アクセス権限の漏洩リスクを抱える | SLA保証付き統合ナレッジベース、権限配慮型エージェンティック検索、厳密な出典引用 | Foundry KB / MCP |
| Web IQ | Bing Search API | 人間向けのWebリンク一覧が返り、トークン消費大&高レイテンシでエージェントループが遅延 | パッセージ単位の構造化証拠抽出、P95 <165ms の超低遅延、マルチステップ推論最適化 | AI Grounding API |
Entra ID & 最小権限
エージェントは実行ユーザーまたは割り当てられた専用サービスIDの権限スコープを厳格に引き継ぎます。未認可のデータへの推論アクセスは根本で遮断されます。
Purview 感度ラベルの継承
「機密 (Confidential)」とタグ付けされた文書をFoundry IQやWork IQが参照した場合、エージェントの出力結果にも自動的に同一の暗号化・保護ポリシーが付与されます。
Agent 365 監視・監査基盤
組織内の全エージェントが「どのIQレイヤーから何を取得し、誰の承認でどのAPIを実行したか」を中央ポータルで完全可視化・監査トレース可能です。